UX Russia 2011(Moscow)参加報告1
2011年10月6日-8日にロシアのモスクワで開催されたUX Russia 2011にスピーカーの一人として参加してまいりました。日本の現状を伝えるために言葉の壁と文化の違いを乗り越えようと奮闘した様子をお伝えしたいと思います。
初めてのロシア
ロシアは地理的には隣の国でありながら、とても大きな国土のため、モスクワまでは直行便でも10時間程度かかります。日本人が入国するにはビザが必要ですし、ビザ取得には渡航先からのインビテーションレターも必要になります。米国や中国などビザ無しで渡航可能な旅に慣れていたので、行くと決めてからの手続きで既に遠い感じがしていました。ロシア空港に着いて宿泊先に向かう道で車の渋滞に巻き込まれ、通常1時間のところを3時間かかると言う洗礼を受けました。街中の案内や広告はすべてロシア語のため自分がどこにいるかもはっきり分からない状態で、イベント参加前に身も心もクタクタな状態になっていました。
(立場を変えると日本の海外観光客も似たような心境なのかもしれないと思い、そのような視点で改めて日本の地下鉄の案内を見てみると、路線を色とアルファベット一文字で区別し、駅も数字が振られて何番目の駅か分かるなど、海外からの観光客向けにかなり配慮されていることが実感できました。)
UX Russiaとは
UX RussiaはUX関連イベントとして2007年に初めて開催され、今年で5周年になります。昨年・今年ともに参加者は500名を超え、ロシアにおけるUXの盛り上がりを感じ取れます。実際、ロシア語は分かりませんでしたが、会場の熱気を肌で感じることができました。
最初の2日間で40のプレゼン、5つのワークショップが3から4つのトラックで並行して走り、最終日にはキーノートスピーカーによるワークショップが3つ、場所を変えて一日かけて行われました。英露通訳がつくのは初日の6つのキーノートで、私は最後の一人としてプレゼンしました。
発表とその反響
プレゼンは「Trends of Mobile UX in Japan」とのタイトルで行いました。一ビジネスマンの通勤時のSmart Phone利用事例を紹介した後、3月11日の震災後の生活や興味の変化についても言及しました。ニュースでは伝わらない日本の日常生活レベルの話をしたことで、多くの方には興味を持っていただけたようです。うなずいたり、メモを取ったりされていましたし、質疑応答ではプレゼンの内容以外にも日本のことについてたくさんの質問をいただいたので、はるばる日本から参加した甲斐があったと思いました。
その他のプレゼン内容やスピーカー・参加者との交流については、次回以降の記事でご紹介したいと思います。