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UX Hong Kong 2012 参加報告 Part 2

2012年2月24日
UXエバンジェリスト 金山

参加報告 Part 2 では、ラウンドテーブルとワークショップについてご報告いたします。

Round table discussion: Uncovering the UX leader in you - Sushmita Munshi, Mike Davey and Simon Webb - Heathwallace

私が参加したラウンドテーブルは、組織の中でUXに関するリーダーシップを発揮するための課題を話し合いました。最初にファシリテーターから、マネージャーとリーダーの違いとして、以下のような点が示されました。

その後、参加者全員からUXを啓蒙する上での課題を聞き出し、大きく3つ(意識づけ、予算獲得、体制)に集約しました。

後半は、3つの役割(経営者、UXマネージャー、UXリサーチャー)のグループに分かれ、3つの課題に対してそれぞれの役割で何ができるかブレーンストーミングを行いました。皆さん問題意識を持って臨んでいるため、次々と解決策が提示され、壁面は付箋紙ですぐにいっぱいになりました。実現性を議論するのではなく、アイデアの改善案や類似案を示すことで、短期間でアイデアの質と量が膨らんで行きました。グループ毎に(ボランティアの)代表が発表した後で事例が紹介され、現場で苦闘する参加者による濃密なディスカッションの時間はあっという間に過ぎさりました。

Workshop: Whitney Hess - (Pleasure & Pain) - Creating a culture of UX

前半は、Hess氏から「交渉と説得」についての講義があり、基本を学んだ後、以下の5つのグループに分かれて演習形式で実践することになりました。講義の資料は公開されています。

  1. UIデザイナー(ITサービス)
  2. UX担当副社長(マーケティング代理店)
  3. テクニカルライター(国際ソリューションプロバイダー)
  4. NPOのUXチームメンバー
  5. UXコンサルタント(フリーランス)

私はUXエバンジェリストに最も近いと思われる2番のUX担当副社長のグループに入りました。メンバーは、検索サービスプロバイダーのUXリサーチャー、銀行のマーケティング担当者などが参加しており、「ホテルの役員会議でアラーム機能の必要性をUX的な観点で議論する」と言う課題に取り組みました。提案者役になった人が「役員会議に遅刻したら困るよね。宿泊者の予定も把握した上で適切な時間に起こすような気の利いたアラームが必要なんじゃないかな。」と切り出した後、必要性・実現性・コストなどについても検討し、役員会議のような感じで進んで行きました。
各グループがディスカッション結果をプレゼンして、どのように説得しようとしたか、その結果どうだったかを全体で話し合いました。多国籍な参加者によるワークショップは色々な意見・視点があり、学ぶべきことが沢山ありました。日本人だけの会議だとここまで活性化した議論はなかなかできないだろうと思いながら、グローバル化の波に乗り遅れないためには、このような場に積極的に出てスキルを磨き、経験を積み上げなければならないと感じました。

以下、参加できませんでしたが、資料が公開されているものについてあげさせていただきました。